プレス発表内容

世界ジオパークネットワークへの申請地域決定

平成20年10月20日
日本ジオパーク委員会

  • 日本から初めて、ユネスコが支援する世界ジオパークネットワークに加盟申請を行う地域を以下の3地域と決定した。
    洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島
  • 7月に加盟申請希望地域を公募したところ5地域から応募があり、書類審査、プレゼンテーションと質疑応答、現地審査を経て本日の第3回委員会で上記3地域を決定した。
  • 選ばれた3地域は、年内に世界ジオパークネットワークに申請する。
  • 世界ジオパークネットワークの専門委員会が書類審査と現地審査を行い、来年後半以降に加盟の可否を決定する。

3地域の特徴
洞爺湖有珠山地域
2000年に噴火した有珠山とその被害遺構、1943-45年にできた昭和新山、約10万年前の大噴火で形成されたカルデラ湖である洞爺湖がみどころ。2000年噴火に伴う地殻変動を目の当たりにできる。「変動する大地との共生」がテーマ。
糸魚川地域
5億年に渡る様々な時代の多様な岩石・地層、日本を二つに分ける大きな断層「糸魚川静岡構造線」と地下の大きなへこみ「フォッサマグナ」がみどころ。縄文文化と関わりが深いヒスイ、断層と塩の道など、ジオと人に関わるテーマが豊富。
島原半島地域
1990〜95年に噴火した雲仙普賢岳とその被災の遺構と、「島原大変肥後迷惑」と言われる1792年の噴火の遺跡、別府−島原地溝帯の活断層地形がみどころ。火砕流の恐ろしさとともに、火山の恵みを学べる。
その他2地域の特徴
山陰海岸地域
2500万年前から1500万年前にかけて、大陸から日本列島が分離して日本海ができたときの火山活動に伴う岩石・地層が海岸に見られる。鳥取砂丘などの砂丘や砂州と、岩石の荒々しい浸食海岸の対照もみどころ。
四国 (室戸) 地域
海洋プレート上の堆積物が、海洋プレートが沈み込む際にはぎ取られて陸側に付け加わってできる、付加体の地層が見られる。過去の南海地震に伴う隆起地形もわかりやすい。